「よしっ出来た」
全てが終わったのは夜7時くらいで、予定よりも時間が掛かってしまった。
ボリスが微笑む。
「時間は掛かったが、その分とてもよく出来たと思うよ」
「まぁ仕方ないというか・・・」
ミラはそう言いながらちらりと隣のティチエルを見る。
「うぅ〜私が失敗したからですぅ」
瞳に涙をためながら、エプロンの裾をつまむ。全身粉やクリーム等で汚れていた。しまいには何の跡か、
焦げた跡や不思議な色までついている。
「大丈夫!僕も最初、クリームに小麦粉入れちゃったんだから」
慰めにもならない自慢に似たようなルシアンを見て、溜め息をつく。
「ルシアン・・・」
「とりあえず皆さんお疲れ様です。ちょっと遅くなりましたが夕食をとって、後はマキシミン
を待ちながら思い思いに過ごしませんか?」
「りょーかいっ」




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